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2016年春のワイナリーの風景

春のワイナリーの風景いろいろ

2016年の春は例年に比べ、初夏を思わせるような強い日差しの毎日でした。ブドウの芽生えが始まり、オカナガン湖の青さと空の青さ、そしてブドウ畑の緑 のコントラストが絶妙な感動的な風景が広がっていました。


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ワインフェスティバル 1

オカナガン秋のワインフェスティバルの模様
2001年秋 毎年開催されるオカナガンのワインフェスティバル
作者の私も契約先のワイナリーのスタッフとして参加しました。仕事上、取引関係のあるSt.Hubertusワイナリー社のスタッフという立場でケロウナ市とペンティクトン市で開催されたワインテイスティング会場に参加しました。


セントヒューバータスのオーナー・レオさん(写真奥)の補助役として、訪れたお客様にワインを注ぐのが私(滝澤)の仕事でした。会場に集まったお客さんは約800名。
ケロウナ会場は、予め限られた人々のみを対象に99年産、2000年産のワインを振る舞いながら、約3時間のテイスティング大会となりました。
2001年9月29日にケロウナ市で開催されたテイスティング大会はワインミュージアムが会場となり多くの来場者で溢れました。カナダの人々はワインに対する愛情が深く、特に地元で作られたワインの出来を確認したいという想いがあるのでしょう。真剣に、真面目にグラスを傾けている姿が特に印象的でした。
ケロウナ市の会場には、28社のワイナリーが出展しました。各ワイナリーがそれぞれ自慢のワインを持ち寄り、来場した方々に丁寧にワインを振る舞い、説明し、充分に味わいながら楽しい一時を過ごして頂くことに熱心に取り組んでいました。こうした地味な活動がワイナリーの魅力の一つだと思います。
ペンティクトン市の会場は、商業コンベンションセンターです。臨時のワイン即売コーナーも設けられ、訪れた全ての方に対して、気に入ったワインをその場で購入してもらえる配慮にしてあります。これは来場者にとっては嬉しいサービスですね。赤ワイン、白ワインが多く、アイスワインは少なかったですね。
オカナガンワインフェスティバルは地域のスポンサー企業の協力で開催されています。銀行、自動車販売会社、ホテルなどなど。特に珍しいのがカジノがスポンサーになっているということです。カナダのカジノは州政府の経営で公営公営です。臨時のカジノテーブルが設けられゲーム感覚で楽しめます。
これはとても嬉しい配慮です。お口直しに自由に食べることができるチーズとパンです。山盛り状態で数カ所に置かれていて気軽につまむことが出来ます。このチーズも地元オカナガンで作られた名製品で、大きなサイコロ状にカットされていました。あまりの美味しさのあまりに、私もついつい食べ過ぎました。
セントヒューバータスのスタッフと私です。当ワイナリーのテイスティングカウンターの中です。手前に試飲用のワインが勢揃いし、来場者のリクエストに応じて、グラスにワインを注ぎます。開場になる直前に撮影しましたので、まだ顔に余裕がありますね。さあ、これからが本番、仕事です。
ワインフェスティバルというものの、各ワイナリーが出品したワインは千差万別です。全てのワインを用意する訳でなく、それぞれのワイナリーが得意としている品種、自信のある品種のワインを出していました。アイスワインも出品してるワイナリーもあれば、あえて出品していない所もありました。
セントヒューバータスワイナリー社は、他のワイナリーが造っていない品種を用いる特徴があります。白ワインではシャスラー、バッカス、赤ワインではマーシャルフォッシュという品種です。ワイン通の方ですら、それら品種を知らないらしく、訪れた方々は皆さん珍しそうにテイスティングしていた姿が印象的でした。

Icewine フェスティバル

2002 4th ICE WINE FESTIVAL at Sun Peaks Ski Resort
ケロウナから車で3時間北上したカナダ屈指のスキーリゾート「サンピークス」。
今年で4回目になるアイスワインフェスティバルが開催されました。【わいん@カナダ】滝澤は2泊3日の日程でリゾートに滞在し、このフェスティバルに参加した St.Hubertus ワイナリーのフェスティバル要員として四苦八苦!


サンピークススキーリゾートのスキービレッジにて。年々、参加をするワイナリーが増え、今年は17社が出展。オカナガン地方のワイナリーが主体となります。



私が担当したのは、St.Hubertus と Peller の2つのワイナリーが受け持つ『ワインマスターズ・ディナー』会場は、スキービレッジ中央レストラン『MASA'S』
PM 4:00 : 会場準備
PM 5:00 : ワイン搬入
PM 6:00 : シェフ&スタッフ合同ミーティング
PM 7:00 : ディナー客来店
PM 7:20 : レセプション
PM 7:30 : ディナースタート
PM10:30 : 終了
Chef - Michael Ingram Director - Oliver Schenk



予定のお客様は50名のはずが、当日のチケットが予想以上に売れたため、お客様の数が78名に増えました。
お客様の大半はアメリカからのワイン愛好家グループです。7つのコース料理に、それぞれのワインをサーブします。各テープルでワインの説明をしながら、手元のグラスにワインを注ぐのです。こんな経験は初めてです。



Amuse Bouche
Smoked Salmon Tartare, Indian Candy & Gravalax
with Pinot Blanc 1998
スモークサーモンのタルタルソース添え
北米インディアンのサーモンの薫製
北欧風生サーモンの酢漬け
カップリング=ピノブラン1998
Tomato Consomme Encroute with Gamay Noir 1999
トマト&コンソメのパイ包みスープ
カップリング=ガメノアール1999



Warm Goat Cheese Purse & Baby Greens with Balsamic
Onion Compote with Riesling 2000
山羊のチーズのパイ生地包みと温野菜
バルサミコ風味のタマネギコンポート
カップリング=リースリング2000
アイスワインを使ったシャーベット



Fig & Pistachio Crusted Rack of Lamb
Brown Butter Risotto, Roasted Baby
Vegetable & Gorgonzola Cream
with Oak Bay Pinot noir 1999
イチジクとピスタチオ風味の骨付きラム肉
ブラウンバターのリゾット
温野菜とゴーゴンゾラチーズ
カップリング=オークベイピノノアール1999
Melange of Poached Winter Fruits
Mascarpone Cream & Cinnamon Tuile
with Icw Wine Pinot Blanc 1999
暖めた冬のフルーツ
マスカーポンチーズとシナモン風味
カップリング=アイスワインピノブラン1999



Tasting of Imported Cheese
with Bacchus 2000
テイスティング用各種チーズ
カップリング=バッカス2000

ワインフェスティバル 2

2005年 オカナガン秋のワインフェスティバル
年々、当地の「オカナガン・ワインフェスティバル」が日本人の間でも知られるようになりました。ところが、一般的に日本人が抱く『フェスティバル』とは実態がかなり異なり、当日現地に来てからガッカリされる日本人の方の姿を毎年多く目にします。ワインフェスティバルと聞くと、何やら誰でも気軽に参加が出来て、自由にその雰囲気を味わえると思われがちです。少なくとも日本では、気軽に参加の意味を「無料で参加できる」とか、「タダで楽しめる」と想像してしまいます。
しかし、実際のワインフェスティバルはそれぞれのイベント毎に予約をするか、チケットを前もって購入する必要があり、町の中は普段と何ら変わりません。突然、当地にやって来て「ワインフェスティバルはどこでやっているのですか?」という電話やメールを頂くことがとても多いのですが、事前の情報を得て、予約することやチケットを購入するということを怠ると、当地のワインフェスティバルの楽しさを体験することは不可能と言えます。また、それぞれのイベントには決められた料金があります。正直言って決して安いものではありません。これは、オカナガン地方が世界的にワインの産地としてプロモーションに力を入れる中、知名度とブランド力を高め、「安物ワインの町」ではなく、「高級志向の強い町」を目指しているからだと思われます。


ワインフェスティバル初日の夜。ケロウナ市内のホテルでワイン試飲会を兼ねた一般投票によるコンテストが開催されました。ボトルのラベルを公開せずに、純粋にワインの味だけで美味しさを判断するブラインドテイスティングという方法です。会場に集まった約600名の人たちのほとんどは地元のカナダ人です。自分が住む町で作られたワインの美味しさを確かめながら、さらにその中で一番おいしいワインを試飲しながら投票するという催しです。



私は当地のカナダ産ワインを日本に輸出販売している関係上、取引先のワイナリーから頼まれて、毎年春と秋のワインフェスティバルの会場に常駐し、ワイナリーの試飲カウンターで来場者にワインをサーブしてます。
「もしかしたら、日本人のお客さんが来るかしれないからね。」というワイナリーのオーナーの心配りなのですが、オカナガン・ワインフェスティバルで日本人の方を見かける機会はほとんどありません。写真右が私ですが、仕事とは言いながら、来場者と一緒にワインを飲んでいる時間の方が多いです。



一般市民のテイスティングの結果、最優秀賞に選ばれたのは、セントヒューバータスワイナリーのゲベルツトラミネール2004年産でした。昨年は2003年産で同じく最優秀賞に選ばれていますので、大会初の2連覇を成し遂げたことになります。確かにこのワイナリーのゲベルツは透き通った強い香りに魅了され、フローラルな味わいを最後まで楽しませてくれる上質の白ワインです。私も一番好きなワインであり、日本にも数多く輸出してますが、ワイナリーでは既に完売しています。地元でも相当の人気と売れ行きを誇っています。



ケロウナ市のワインミュージアムで開催された一般対象の試飲会です。オカナガン地方のワイナリーの中から約35社余りが参加し、決められたカウンターを設置しながら、来場者にワインをサーブします。この試飲会も年々、参加希望者が増え、チケットは早期に完売する人気のイベントです。以前はこの会場で充分なスペースだったのですが、もはや手狭であり、早急に広い会場に移す必要があると考えられます。



来場者は、いわば「飲み放題」ですから、好き勝手にワインを飲むことができます。しかし、いくら飲み放題といっても限界がありますから、カナダの人たちは本当に気に入ったワイン、興味のあるワイン、好きなワイナリーのワインにしか手を出しません。この態度が徹底していて、ワインを見極める姿勢を強く感じます。細かい質問も飛び交い、彼らのワインに対する興味の深さ、学ぼうとする姿勢に毎年感心させられます。



これは、ワイナリーのカウンター側から撮影したものです。この位置に私やワイナリーのスタッフが立ち、正面の来場者に対して、本日出品しているワインを説明しながら、指定されたワインをサーブします。通常のワインテイスティング会の場合、白ワイン2種類、赤ワイン2種類を用意します。
ちなみにこの日は、白ワインがシャスラとリースリング、赤ワインがガメイノアールとメルローでした。白ワインは氷の入った容器に入れ、赤ワインはその横に置いておきます。
多くの来場者から差し出されたグラスに素早く適量を注ぐには、かなり慣れが必要です。私はこうした会場でサーブすること、20回以上行っていますので、いつの間にかすっかり手慣れてしまいました。



立食式のワイン試飲会としては、1人70ドルという金額は正直言って「高いなあ」という印象を受けました。しかし、会場に入り、並べられた料理を見た瞬間、「これは相当お得だ!」と感じました。このイベントはケロウナ市のリゾートホテルが開催したフード&ワインの試飲会です。
アートフードと呼ぶだけあって、その料理の豪華さと美味しさに、私は唸ってしまいました。今まで数多くのワインフェスティバルの会場に立ち入りましたが、これほどまでにゴージャスでおいしい料理は初めてです。しかも、立食バフェスタイルですから、つまり食べ放題です。このイベントは秋のフェスティバルだけのものですが、来年以降、私は毎年このイベントにワイナリーの係りとして試飲カウンターを運営することにしました。



私たちのような、いわゆるワイナリーとしてお客さんをもてなす側は、試飲カウンターに常駐し、ワインをサーブすることが仕事です。しかし、そこはカナダのおおらかさで、ワイナリーの私たちもお客さん同様に料理を食べることが自由にできます。さっそく、私が目を付けたのが魚料理でした。
目の前でシェフが丁寧に焼いてくれたハリバット(左)とサーモン(右)です。どちらも絶妙なバランスのソースが添えられていて、今までにこんな美味しい焼き魚料理を食べた記憶がありません。この他に、繊細な味の肉料理も大変多かったのですが、あまりの美味しさに写真を撮ることを忘れてしまいました。このイベントは料金と内容で考えると大当たりですね。



他のワイナリーのスタッフたちとは、すぐに意気投合します。自分たちもフェスティバルを楽しもうとする気持ちが強いのです。ワイナリーは全部で20社が参加をしており、それぞれのワイナリーのスタッフは、お互いのワインを飲み比べながら、「これは美味しい。」、「これよりあっちが美味しい。」という具合に、むしろお客さん以上に楽しんでいるようにすら感じました。この写真に写っているのは、それぞれのワイナリーのスタッフの人たちですが、実際には仕事と言うよりもお客さんと一緒に楽しんでいるという感じなのです。写真の左から2人目が私。



ワインフェスティバルのイベントは大半が夜の部に集中します。ワイナリーとレストランが組み、いわゆるスペシャル料理を提供することが中心となります。そんな中で、非常に貴重なのが、このようなワインランチ、つまり昼食のイベントです。料理は夜のディナーに比べるとお昼らしく質素ですが、しかし肉と野菜をふんだんに使った手の込んだ内容です。これは、セントヒューバータスワイナリーのランチイベントですが、いつもは樽がおかれている倉庫を利用した一風変わった趣向のものです。このイベントには、このワイナリーのファンの方たちで毎年あっという間に予約が埋まってしまいます。



ワインフェスティバルの終盤は、ペンティクトン市の貿易センターで開催される一般の試飲会です。オカナガン地区最大のコンベンションセンターの大ホールを使うため、2000人ちかい人が集まります。ワイナリーはオカナガン地区の40社あまりが参加し、来場者にワインをサーブします。
もちろんメインはワインで、おつまみ程度にチーズとパンが出されますが、至ってシンプルな内容ですから、このイベントには毎年、日本人観光客の方も来られています。日本からお問い合せを頂く機会が多いのですが、結局のところ、値段的な手軽さと、チケットが取りやすいことを考えると、このペンティクトン会場の試飲会が一番参加しやすいのかもしれません。



10月8日の試飲会が、一番多くのお客さんが集まりますから、私たちワイナリー側は、この日、5名の人員を配置しました。写真の一番右から、オーナーのアンディ氏、ワイン醸造管理責任者のクリスティンさん、ブドウ畑管理責任者のビクター氏、バンクーバー地区販売担当のレイメン氏、そして私です。この夜が終わり、「やれやれ、今年も無事に終わったねえ。」と皆で乾杯して忙しかったワインフェスティバルも幕となりました。さて、次は1月のアイスワインフェスティバルです。アイスワインフェスティバルの会場は、ケロウナ市から車で3時間以上離れたスキーリゾートで開催されますから、今度は一体、だれが係りになるんでしょうか? 私は2001年の冬に担当で現地に派遣されたので、そろそろ私の順番なのかな?

ワイナリーのパーティー

2009年 サマーヒルワイナリーの新年パーティー
2009年1月17日。【わいん@カナダ】の取引先ワイナリーである「サマーヒルピラミッドワイナリー」の新年パーティがケロウナ市内で行われました。日頃通わせて頂いていることもあり、この新年パーティに参加させて頂きました。


今回の会場となったモンテオホテルです。オカナガン湖に面したケロウナ市南部にあるこのホテルはケロウナ市内でも有数の高級リゾートホテルです。この日の会場は対岸の夜景が一望できる部屋でした。
ディナーはバイキング形式でした。温野菜、サラダ、ピラフ、肉料理など新鮮な食材をふんだんに用いた料理は濃すぎず薄すぎずの絶妙な味付けで瞬く間に完食してしまいました。
さすがカナダ!!と感じたのがこのローストビーフです。私たちの住むBC州の隣のアルバータ州は牛肉の大産地です。そのため肉料理が豊富に手に入るのですが普段の食事でこのようなローストビーフを食すことはそうそうあるものではなく、有り難く頂きました。
デザートに出たチーズケーキです。右側に見えるのはミニケーキです。デコレーションの雪だるまが可愛らしいですね。
ディナータイムの後はアトラクションが催されました。写真の光景はくじ引き大会の様子です。ホテルの食事券からワイナリー特製のワインセットまでバラエティに富んだ景品が参加者に振る舞われました。
くじ引き大会のあとはダンスタイムとなりました。DJの方まで現れる凝った演出です。写真はその合間に突如行われたリンボーダンスの様子です。見事にクリアーする人、棒を押しのけて無理やりクリアーする人、クリアー出来ず後ろにひっくり返る人(筆者)等様々な光景が見られ和気あいあいとした雰囲気で時間は過ぎてゆきました。
今回のパーティで一番しみじみとしたのがこのワインです。参加した方の中には期間契約でワイナリーで働いていた人たちも数多くいました。ワイナリーは繁忙期とそうでない時期のギャップがあるので、期間限定で働いている人も数多くいるのです。そのためせっかく仲良くなった人が突然来なくなってしまったということも多々あるのですがこのワインはそうした方々に対する謝恩の気持ちの表れです。
夜6時から始まったパーティは12時まで続きました。6時間という時間は長いようで終わってみればあっという間の楽しいひと時でした。パーティへの参加者は友達同士、夫婦同伴、カップルで来る人が大半でした。
そのためフォーマルなパーティながらもどこかほのぼのした雰囲気だったように思います。

ワインフェスティバル 3

2008年秋のオカナガン ワインフェスティバル in Penticton
日時:2008年10月10日 (金),  6:00-9:00 PM
入場料:55ドル
会場:Trading and Convention Centre, Penticton
参加ワイナリー数:67社
オカナガンワインフェスティバルのメニューはこの他にもワイナリーが主催するディナーパーティ、ランチパーティ、 勉強会等のイベントがあります。決して安い入場料ではありませんがオカナガン地方のワイナリーを同じ場所で味わえる機会はこのフェスティバルの他にはそうそうなく、人気が高まるのも分かる気がしました。
次回のオカナガンワインフェスティバルに参加するときはは今回参加できなかったディナーパーティにも出席したいと思いながら帰途につきました。


前回のケロウナで行われたWest Jet Tastingsは参加ワイナリーが38社だったのに対し今回の参加ワイナリーの数は【Grand Final Consumer Tasting】と銘打つだけあって67社と大規模なものでした。ケロウナの会場は手狭な印象があったのですが今回の会場は広く収納能力に余裕がありました。
ワインの特設販売コーナーが設置され出展ワイナリー全てのアイテムが展示、販売されています。そのため試飲して気に入ればその場で購入することが出来ます。
白ワイン、赤ワインなどを出店するワイナリーが多い中、敢えてアイスワインを持参するメーカーもありました。これだけ沢山の来場者があると高価なアイスワインを持参するのは規模の大きいワイナリーか又はアイスワインに力を入れているワイナリーのいずれかだと思います。大規模でないワイナリーがアイスワインを出展するのは 採算的に苦しいと思うのですがそこを敢えて持参してくるところにワイナリーの意気込みを感じます。



来場者の飲酒運転防止のためにこのフェスティバルでは会場で入場チケットを提示するとタクシーを使って無料で自宅まで送迎してくれるシステムを採っています。これなら安心してワインを飲めますね。ペンティクトンからケロウナまで車で1時間かかることを考えると入場料の55ドルというのは本当に割安だと思います。

ワインフェスティバル 4

2008年 秋のオカナガンワインフェスティバル in Kelowna
日時:2008年10月3日(金),  6:00-9:00 PM
入場料:55ドル
会場:The Laurel Heritage Packing House, Kelowna,BC
参加ワイナリー数:38社
毎秋恒例のオカナガン地方最大のワインイベント Okanagan Wine Festivalが今年も開催されました。10月2日から始まりました。(10月12日まで)カナダのインフレ、当イベントの人気を反映してか入場料は毎年上昇しています。OkanaganWine Festivalは予約制となっていてワイナリー主催のディナーなど定員が限られているものは早くからの予約が必要ですがこれらの中で比較的参加しやすいのがConsumer Tastingと云われるイベントです。これはオカナガン地方のワイナリーが出展する公開テイスティングでケロウナとペンティククトンの2会場でそれぞれ2日ずつ開催されます。このイベントはオカナガン地方のワイン業界の中身を知る絶好の機会となる今回はオカナガン地方のワイナリーの特徴を掴むべく沢山のワイナリーを見て回れるこのConsumer Tastingに参加しました。


会場はケロウナのダウンタウンにあり普段はワインミュージアムとなっています。会場は手狭なこともあるのですが、かなりの密集度で熱気に溢れていました。
入場者には参加ワイナリーの名前と出品アイテムが記されたリーフレットが渡されます。入場者は試飲したワインのメモを書くことが出来るようになっています。
口直しに一口サイズにカットしたパン、おつまみなどの軽食が撮める ようになっています。どれも美味しくついつい手が伸びてしまいました。
ワイナリーと来場者が直に触れあうことが出来る場ということもあって和やかな雰囲気ながらも来場者が真剣にワインを吟味しているシーンが各所で見られました。
写真は【わいん@カナダ】の取引先であるセントヒューバータス社でのひとコマです。来客に応対しているのはオーナーのレオ氏です。
ワインフェスティバルの会場でカジノが行われているのは公営のカジノが認められているBC州らしい光景です。

オーナーAndyの情熱

オーナーAndyの情熱 ~100%のショーンバーガー~
2013年7月初旬。
いつものようにセントヒューバータス・エステイトワイナリーを訪れました。
オーナーAndyは、いつもニコニコ笑顔の人ですが、その日はいつも以上にニコニコでした。

そして彼は私をブドウ畑に案内してくれました。
そこは畑の中腹から少し下がったところでした。


「ここ!ここ! このラインだよ!」

7月に入ったケロウナは、この夏一番の暑さになるという予報の通り、35℃を超える強い日差しでした。
ブドウの葉はすでに大人の手の平以上の大きさになっていました。

葉と葉をかき分けて行くと、小さな粒を付け始めたブドウの房がたくさん育っていました。

「これ、ショーンバーガーさ!」

彼は得意気に私に語りました。

「ショーンバーガー!」

白ワイン品種のショーンバーガーは、芳醇で豊かな気品漂う香りに満ちているブドウ品種です。シャルドネ、ピノブラン、リースリングなどのメジャーな品種と異なり、世界的に希少な品種となっています。

ショーンバーガーの使い方は、香りを強めるためのブレンド用として使われるのが一般的です。

例えば、
リースリング95%+ショーンバーガー5%
ゲベルツトラミネール90%+ショーンバーガー10%

という具合に、あくまでも黒子的な存在として、フルーティーな香りを高めるために使われます。


彼 「ようやく出来たんだよ!」
私 「何が?」
彼 「ショーンバーガーのワインさ!」
私 「・・・・?」
彼 ーーーー満面の笑顔ーーーー


ひょっとして!?


「まさか! 100%のショーンバーガー?」

Andyは、ニコニコの度合いを更に強めて大きくうなずきました。


「そう! 100%のショーンバーガーさ!」


なななななななな、なんと! 
100%のショーンバーガー????

そんなの見たことない!
当然、飲んだことない!
どんな味か想像もつかない!

驚いている私を嬉しそうに見つめながら、Andyが言いました。

彼「じゃ、これからワインセラーに行ってテイスティングしよう!」
私「ええっ! 飲めるの?」
彼「ああ、特別にね!」



Andyの後を追いかけるようにブドウ畑からワインセラーに向いました。
真夏の太陽が照りつけ、35℃を超えているであろう熱い野外から、一転してヒンヤリとした空気に満ちたワインセラーに入りました。

「これだよ!」

Andyが取り出したボトルには、間違いなくショーンバーガーというアフファベットが記載されています。

私「これが100%のショーンバーガーか・・・」
彼「ショーンバーガーだけでワインを作るって言ったら、みんなが『無理、無理、やめとけ』って言うんだよね」

でも、Andyはチャレンジしたのです。こういうチャレンジする姿勢は、ケロウナ(オカナガン地方)のワイナリー独特のものです。

さて、そのショーンバーガーですが、このブドウ品種の特徴は、

・主張の強い高貴でフローラルな香り
・香りが強すぎるため味の弱さが浮き立ってしまう

というプラス面とマイナス面があります。
仮にショーンバーガーだけでワインを作った場合、香りは凄く良いけれども、味が無いという結末に陥ってしまうのです。

同じ系統の白品種の場合、香りと味のバランスが絶妙に保たれる、リースリング、ゲベルツトラミネール、エレンフェルザーに比べると、明らかにショーンバーガーは劣ってしまうのです。

従って、リースリングなどに香りを強く付けるために5~10%ブレンドするという目的で使われるのが一般的なショーンバーガーなのです。

彼 「じゃ、さっそく飲んでみよう!」
私 「(ドキドキ)」

2012年産ショーンバーガー

私は期待と不安で一杯でした。グラスに注がれたショーンバーガーの色をじっくりと確かめます。
氷のように透き通った色。混じりけの無い香りが漂うに違いありません。
グラスの縁に鼻を近づけます。

私 「!!!!!!!!!!!!」
彼 (ニコニコ笑顔)


ショーンバーガー100%の香りというのを初めて体感しました。とても優しい香りでありながら、貧弱さが全くありません。
この香りだけで十分なくらいです。

でも・・・・・・・・・?

私に不安がありました。
ショーンバーガーの香りは期待ができることは分かっていました。
問題は味です。
薄ぼんやりとした水っぽい味なんだろうなあ・・・ という不安が頭の中をよぎりました。

期待と不安が交錯しながら、透明なショーンバーガーを口に含みました。


私「!!!!!!!」
彼(ニコニコ笑顔)
私「なんだ!これは!?」
彼(ニコニコ笑顔)+(ニコニコ笑顔)


素晴らしい味わい!

その美味しさが突然襲って来て、波が引くように静かに消えて行く余韻が残るだけでした。

私「これはすごい! これ、どのくらいの生産量があるの? 次の出荷で日本に輸出したいんだけど!」

私が思わず発した言葉にAndyは、「う~~~~~~ん・・・」


私「生産数は少ないの?」
彼「うん、、、 とても少ないんだ・・・」

残念・・・


ケロウナ(オカナガン地方)のワインは、多品種少量生産という特徴があります。
無理矢理に大量生産しないので、結果的に地産地消っぽい流れになっていますから、カナダ国内はもとより州内で流通するワインは希少性の高い少量生産のワインは酒屋(リカーショップ)にすら並びません。

言い換えれば、カナダの酒屋に並んでいるワインは、分かりやすく言うと売れ筋から外れて余っているワインがほとんどなのです。

今回のこのショーンバーガーのように生産数が少なく、ワイナリーがこだわり抜いて作ったワインというのは、ワイナリーに行かなければ買えません。

目の前で試飲した初めての100%ショーンバーガーは、セントヒューバータス・エステイトワイナリーに行かなければ購入する事ができません。黙っていても品切れになることは明白なのですが、Andyの話によると、以前から取引のあるバンクーバーの高級レストランが、このショーンバーガーをまとめ買いする話が決まっているということですから、速攻で完売してしまうだろうことは十分に予想がつきます。

私「本当に良いワインだよね」
彼「気にってくれたかい?」
私「とっても!」
彼「それじゃ、1本プレゼントしよう!」
私「え~~~~~~~~~~~っ!」

ショーンバーガーを1本プレゼントしてもらえる!
ところが、次の瞬間、まったく予想外のことが起こったのでした。


「ショーンバーガーを1本プレゼントしよう!」

と言ったAndyの嬉しい言葉に、喜びを爆発させようと思った次の瞬間、とんでもないラッキーボーイが出現したのでした。



ちょうど日本から友人がケロウナに来ていたため、私は彼を伴ってワイナリーに日参していました。彼はワインに関しては全くの素人なのですが、それに加えて、

・カナダに来たのが初めて
・当然ケロウナも初めて
・当然セントヒューバータス・ワイナリーも初めて
・Andyに会ったのも初めて

何もかも初めてずくしでありながら、いきなり100%ショーンバーガーを試飲できてしまうということ自体、とんでもない幸運の持ち主であることは言うまでもありません。

しかも!!!

「ショーンバーガーを1本プレゼントしよう!」

と言ったAndy の視線の先は、私ではなく彼に向っていました。

「えっ? 僕じゃないの!」

友人は、たどたどしい英語で、「さ、さ、さ、さんきゅう~~」と最高に緊張しながら、Andyからショーンバーガーを受け取ろうとしました。

Andyの両手に大切そうに抱えられたショーンバーガーのボトルが彼の両手に渡されようとしたとき、

「ん? ちょっと待って・・・」

Andyが迷いながら躊躇しました。


私(Andy、そりゃそうだろう。渡す相手を間違っているよ。彼じゃなく僕でしょ!)

私はようやく安堵しながら、Andyの体が右90度に向きを変え、ショーンバーガーのボトルが私に手渡される次の動きを待つ体勢に入りました。


彼「せっかくだから、サインをしようね!」

そう言うと、Andyはサインペンをラベルに走らせました。
そのショーンバーガーのボトルは、オーナー直筆のサインが入った正真正銘の「シグニチャーワイン」になったのでした!!

なんと言う価値のワインになったのか!
そして私の期待を大きく裏切るかのように、ショーンバーガーのシグニチャーワインは、友人の手に渡ったのでした。

私は過去14年間で相当数の日本人のお客さんや友人知人をこのワイナリーにご案内しています。
数えた事はありませんが、おそらく1000名を超えていると思います。

これだけ貴重なワインを、しかもシグニチャーワインというボトルでプレゼントしてもらった人は彼だけです。

私の友人・・・
なんていう幸運の持ち主なのでしょうか・・・

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